信州・長野県は、国内有数のりんごの名産地です。その理由は、昼夜の寒暖差が大きく、日照時間が長く、さらに標高の高い地域が多いため。果実が甘く、色づきも良く、香り高く仕上がります。この記事では、長野県に関連する主要なりんご品種について、それぞれの特徴や歴史的背景を交え、販売店情報も併せて詳しくご紹介します。
1.長野県りんご品種別おすすめ販売店7選
1-1. ふじ – 世界で愛される王道品種
登場年:1939年(青森県で誕生)
収穫時期:10月中旬〜11月
特徴:シャキシャキの食感・蜜入り・貯蔵性◎
「ふじ」は、日本で最も多く栽培されている品種で、長野県でもトップクラスの生産量を誇ります。青森県の農業試験場で誕生しましたが、長野県の気候とも相性が良く、蜜の入りや味のバランスが特に優れています。
サクサクとした食感と、甘さと酸味の絶妙なバランスが特徴。保存性が非常に高く、冷蔵すれば数ヶ月美味しく食べられるのも人気の理由です。
ふじは長野県農協直販株式会社よりお取り寄せが可能です。
一方、ふじと同じ品種ですが、育て方が違うものに「サンふじ」があります。サンふじは、袋をかけずに太陽の光をたっぷり浴びて育てたふじ」です。袋をかけずに育てるので、糖度が高くなりやすく、香りも良くなる傾向にあります。ただ、反面、果皮に少し色ムラが出たり、見た目が自然なため「贈答用には不向き」とされることもあるのが事実です。
しかし、味は一級品。そして、そんなりんごを味わいを凝縮したドライフルーツが、SHUNの生ドライりんご。SHUNは松本市公設市場の仲卸。確かな目利きで厳選されたサンふじを、無添加・砂糖不使用にて仕上げています。
濃縮なサンふじを、ぎゅっと楽しめる絶品です。
市場のりんご、いかがですか?

店舗名:フルーツダイニングSHUN(イオンモール店 / 市場店)
会社名:株式会社 松本青果物流通センター
住所:長野県松本市大字笹賀7600番地41 松本市公設地方卸売市場内
1-2. シナノスイート – 信州生まれの看板品種
登場年:1996年(長野県育成)
収穫時期:10月上旬〜中旬
特徴:甘み強め・酸味控えめ・食べやすさ◎
「ふじ」と「つがる」を掛け合わせて生まれた長野県のオリジナル品種。名前の通り、非常に甘く、酸味がほとんどありません。果汁が多く、果肉は柔らかめで、子どもからお年寄りまで人気があります。
信州りんごの顔とも言える存在で、贈答品や観光地のお土産としても定番です。収穫時期には県内スーパーに大量に並び、毎年の味の違いを楽しみにするファンも多くいます。

シナノスイートは、北城農園よりお取り寄せ可能です。webサイトは非常に見やすく、おしゃれです。ぜひアクセスしてみてください。
参考:北城農園
住所:長野県下伊那郡高森町山吹7400−56
1-3. シナノゴールド – 美しい黄金の果実
登場年:1999年(長野県育成)
収穫時期:10月中旬〜下旬
特徴:爽やかな酸味・日持ち良し・海外でも人気
「ゴールデンデリシャス」と「千秋」の交配により誕生した品種。長野県生まれで、鮮やかな黄色の果皮が目を引きます。甘みと酸味のバランスが良く、歯ごたえのある果肉と爽やかな味わいが魅力。
国内だけでなく、海外輸出にも力を入れており、特にアジア市場での評価が高まっています。酸味の効いた味わいは、スイーツや料理にも使いやすいと評判です。

シナノゴールドは、岩渕農園よりお取り寄せが可能です。
シナノゴールドは長野県生まれのりんごですが、青森県でもつくられており、岩渕農園はその一つ。青森の地で育った長野生まれのりんご、いかがですか?
参考:岩渕農園
住所:青森県平川市原田稲元48-3
1-4. シナノドルチェ – 香り高い早生品種
登場年:2005年(長野県育成)
収穫時期:9月上旬〜中旬
特徴:強めの酸味と甘み・香り◎
比較的新しい品種で、香りの高さと濃厚な味わいが特長です。「ゴールデンデリシャス」と「千秋」、「つがる」などをルーツに持ち、フルーティーな酸味と甘みのコントラストが印象的。
やや小ぶりですが、味が濃く、早生(わせ=早めに収穫できる)品種の中でも高評価を得ています。旬の始まりを知らせてくれるりんごです。

シナノドルチェは、宮原果樹園よりお取り寄せ可能です。
宮原果樹園の園主はwebサイトでこう綴っています。
”見た目が最高だとは言いません。でも、自信をもって「味はどこにも負けない」と言える最高のりんごです。”
そんな果樹園で育てられたシナノドルチェ、おいしいに決まっています。
参考:宮原果樹園株式会社
住所:長野県上田市住吉1593
1-5. つがる – 秋の訪れを告げる、やさしい味わい
登場年:1930年台(青森県育成)
収穫時期:8月下旬〜9月中旬
特徴:甘み重視・酸味少なめ・ジューシー
「ゴールデンデリシャス」と「紅玉」から生まれた、甘さが魅力の早生品種。全国的にも多く出回っており、長野県でも広く栽培されています。
果汁がたっぷりで、まろやかな味わいは暑さが残る季節にもぴったり。スイーツというよりも、生食で楽しむのがおすすめです。

りんごの呼吸を押さえる「CA貯蔵冷蔵技術」を採用し、7月頃まで美味しいりんごを提供するトミおじさんのりんごは、運営は丸富信濃青果株式会社。つがるは、そんな「トミおじさんのりんご」よりお取り寄せが可能です。
参考:トミおじさんのりんご
会社名:丸富信濃青果株式会社
住所:長野県長野市大字富竹685
1-6. 秋映(あきばえ) – 渋みと濃厚な味のバランスが絶妙
登場年:1993年(長野県育成)
収穫時期:9月下旬〜10月上旬
特徴:濃厚な甘み・独特の渋み・果皮が赤黒い
長野県で誕生した「秋映」は、見た目が赤黒く、力強い印象のりんご。糖度が高く、酸味・渋みのバランスが個性的で、「りんご好き」にファンが多い品種です。
日持ちも良く、季節の変わり目に楽しむりんごとして根強い人気があります。加熱しても風味が損なわれにくく、焼き菓子との相性も◎。

山下農園の特徴は、スタッフが個性豊かで魅力的なこと。老若男女、元気いっぱい。「楽しいこと」「面白いこと」「ワクワクすること」が大好きなスタッフばかりです。
秋映は、そんな山下農園からのお取り寄せが可能です。
参考:山下フルーツ農園
住所:長野県上水内郡飯綱町大字倉井4276
2. 長野県ならではの品種バリエーション
りんごの日本への伝来は明治初期。最初に栽培が盛んになったのは東北地方ですが、長野県でも明治10年代から試験的に導入され、明治20年代には本格的な栽培が始まりました。とくに中信・北信地域(松本市、須坂市、中野市など)は、火山灰土壌と盆地特有の気候に恵まれ、栽培に適していたため、次第に大産地へと成長します。
もちろん、長野県では、りんごの品質を高めるために品種の選抜・育成にも力を注いできたこともあります。そのため、近年では県オリジナルの品種開発にも成功し、全国から注目を集めています。
長野県では、今回の記事で紹介した主要品種のほかにも「ぐんま名月」「陽光」「紅玉」など、バリエーション豊かなりんごが生産されています。それぞれに個性があり、食べ比べすることで、より一層奥深いりんごの世界に浸ることができます。
また、最近はこうした多様な品種をドライフルーツやジュース、スイーツに加工する動きも広がっており、りんごの新しい楽しみ方が次々と生まれています。
ぜひ色々なりんごを味わってみてください。

3.まとめ:歴史と気候が育む、信州りんごの魅力
長野県のりんごは、豊かな自然と長年の品種改良の積み重ねによって、多彩な味わいを育んできました。それぞれの品種には物語があり、収穫時期や味わい、香り、食感がまったく異なります。
四季折々の恵みとして、ぜひ長野県のりんごを手に取り、その奥深さを味わってみてください。
